世の中がコロナになってから、患者さまにアロマトリートメントをする機会がありませんでした。
なので久々に施術を機会がありました。
私は終末期を含む通院困難な患者さまが対象で、在宅療養されている方の所へ行く仕事をしています。
この度は癌の終末期の方からアロマトリートメントをしてほしい。
というリクエストがあったのです。
なんでもお元気なころから、定期的に施術を受けておられたそう。
でも状態が下ってきてご自身での外出ができなくなり、自宅でも施術を受けたいとのことでした。
なので初めての施術の時、
「もう外出できないから施術を受けることができないと思ってた、嬉しい！」
とニコニコ笑顔。
病気のため下肢にパンパンに浮腫があり、動かすと痛みがあります。
施術後、浮腫の状態は見た目には変わらないのに…
なんか楽になって多少動かしやすくと言われました。
…とてもそうは思えないのですが… 下肢の状態がそれだけ辛いのだと思います。
料理好きな彼女からは、おいしそうな話を聞きながらの施術。
その話しの中には、ぽつりぽつりと病気になった辛さ、あまり先ではない将来次の世界に行ってしまう辛さ、その中で自分を奮い立たせている想いなど話されました。
何度かアロマトリートメントでお伺いしたのち、吐き気や痛みなど状態が強くなって緊急訪問以来があり医師と一緒に駆けつけました。
症状に対して医師からあれこれと薬を提案されます。
でも彼女はこれまでも「薬を使う時は生きるのをあきらめた時」と薬は拒まれました。
そして「（アロマは）予約してないとしてもらえませんか…？」と。
医師は「私たちに今できることは、それくらいしかないですよね。アロマができるように金山を置いて帰ります(笑)」と。
今回はタイミング良くその場で診療から離れることができて、すぐにアロマトリートメントを
して差し上げられました。
終末期において、医療でできるこは症状コントロールがメイン。
症状が強いので、症状コントロールは大事。
そんな中、心地良いというのは癒しであり、力になるんじゃないかと患者さまに施術をする時に思うのです。
これからも癒しと力を、お届けできたらと思うのでした。
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